加世田郷

ゆくさ おさいじゃいもした。ゆっくぃと みていってくいやったもんせ。
(ようこそおいでくださいました。ごゆっくりとごらんください。)

NHK大河「西郷どん」昨日2回目の放送があり、1990年「飛ぶが如く」2008年「篤姫」に続き約10年毎の登場に、生粋の鹿児島県民として嬉しい限りです。
ネット上では「方言が難しく字幕で見なければ分かりずらい」などの声が散見されますが、方言こそ鹿児島の文化であり全国の視聴者に是非とも「がごんま弁」に親しんでもらいたいと思います。
これから回を重ねるたびに鹿児島の風土 文化 景色が次々に放送されるはずです。薩摩言葉はもとより島津家、密貿易、郷中教育、示現流(自顕流)、私学校、西南戦争などなど 全て漏らすことなく記憶に留めておいてください。
今回はこの中の【郷】について、これは当院に残る古文書で【薩摩国 加世田郷】と書かれています、江戸時代 島津の殿様は藩を【郷】に区分けして統治していたことを記すものでこれは薩摩独自の藩政を表しています。
「加世田(注1)血のくすり」の称呼はこのような歴史的な背景があり現在でも「加世田血脳薬(注2)」と薬袋に書かれています。いつか展示会で「どうして「加世田の血のくすり」なの」?と聞かれ前述をお話しすると県内の方は「あぁ~だから」理解してくださいますがどうも県外の方はピンと来ないようで、今年一年 大河ドラマが薩摩藩の仕組みを全国に広めてくれるに違いないと期待します。薩摩が歩んだ歴史 密貿易と当院の処方との関係もホームページにて紹介していますのでこの機会にご覧下さればと思います。

注1:時々 かよださん と間違われることがありますが私は青木です。正確には かせだ と読みます。
注2:加世田血脳薬 かせだちのくすり

今宵はここらでよかろうかい、また こけみにきてくいやったもんせ。
(きょうはこのへんでよろしいでしょうか?またここにみにきてください。)